臨床工学科は、医療機器の管理・操作を担い、チーム医療に貢献します。
臨床工学技士は、安全安心な医療提供が出来るよう、医師の指示のもと、医療機器の保守管理・操作を行う職種です。当院における業務内容は主に血液浄化療法ですが、タスクシフト、タスクシェアにより、医療機器管理業務、高気圧酸素療法、手術業務など、多岐に渡ります。
医療安全、専門性の向上、効率的な機器運用のために、タスクシフト、タスクシェアに力を入れ、チーム医療に貢献できるスペシャリストを目指しています。
機器の日常点検や定期点検、トラブル発生時の対応など保守管理を始め、水質管理、ダイアライザーなどの透析医材の選定、透析効率のチェック、シャント管理などの業務を行っています。
治療時は、穿刺、接続操作だけでなく、患者様との会話から、不安や悩みを傾聴することで信頼関係を築けるよう日々心掛けています。最新の知識と技術の習得に励み、日々の業務に活かせるよう取り組んでいます。
透析中のシャントエコー
エコー下穿刺
令和7年1月に富士フィルムメディカル社製のARIETTA 750 DeepInsight SEを導入しました。
シャントエコー、エコー下VAIVTに特化したオリジナルの設定にして、より精度の高い検査や手術を実現しています。
当院は第1種高気圧酸素治療装置を2台所有しています。安全性を第一に治療を行っています。施行症例としては、放射性出血性膀胱炎や脳梗塞、腸閉塞、突発性難聴などを主に行っています。
VAIVT(シャントPTA)や、内シャント造設術の介助を主に実施しています。
その他にも、手術室にある医療機器の点検や操作、手術器具の選定も一部実施しています。また、麻酔器や電気メス、絶縁監視装置の点検、管理も行っています。
院内の医療機器の保守管理・点検・操作、安全管理、医療機器に関する勉強会の運営、医療機器の購入から廃棄まで携わり、院内の医療機器を安全且つ効率の良い運用を目指しています。点検業務においては、使用前、使用後点検、定期点検を実施しています。
臨床工学技士が関わる医療機器は、人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプ、除細動器、医用テレメーターなどがあります。他にも、電気メスや麻酔器、術中モニタリングなどの手術領域も関わっています。
また、近年では非接地配線方法(アイソレーション電源系)とスイッチング電源を内蔵した医用電気機器による絶縁監視装置の誤作動を起こすこともあり、臨床工学技士が病院の電気設備関連にも携わり、機器設備全般の安全管理に努めています。
臨床工学技士の活動により、医療機器に関する安全性の向上に繋がることを目標とし日々業務にあたっています。