検査科

検査科は、正確で迅速な検査を提供し、精度管理やチーム医療にも取り組んでいます。

わたしたちは迅速で正確な検査データが提供できるように日々尽力しています。
検体検査の精度管理は、臨床検査技師が毎日の機器点検と内部精度管理、外部の精度管理調査に参加しています。

生理機能検査では検査技術の向上とコミュニケーションを大切にして、検査機器より得られるデータと患者様より得られる情報を正確に早く診療の場へ伝えられるよう日々努力しています。その他にも、ICT(感染制御チーム)などのチーム医療や健診業務も実施しています。

検査の種類

検査は患者様から採取した材料(検体)を分析する検体検査と、患者の体を直接検査する生理機能検査に分けることができます。

  • 検体検査:尿、血液、便、喀痰、腹水、胸水、組織など
  • 生理機能検査:心電図、脳波、肺機能検査、超音波検査など

尿検査

腎臓は血液によって全身の組織から運ばれてきた体の中の不要物を尿として体外に排泄します。ところが体や腎臓、尿管、膀胱、尿道などに異常があると、不要物が排泄されなかったり、排泄されてはならないものが尿に混じります。このような体の異常を探るために、尿の成分を検査します。

血液検査

血液は体重の8%存在し、心臓のポンプ作用によって全身に酸素や栄養分を運ぶと共に、二酸化炭素や老廃物を運び出しています。からだのどこに異常があるのか診断するため血液成分を検査します。

末梢血液検査

血球成分の量や形を調べる検査です。

  1. 白血球:体内に細菌や異物が侵入すると、それに対して免疫反応する細胞白血球は形や働きから5種類(好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球)の分画に分けられます。この分画を調べることで診断の手掛かりになります。
  2. 赤血球:酸素を体中の細胞に運び、不要になった二酸化炭素を運び出す役割をしています。
  3. ヘモグロビン:赤血球に含まれている血色素です。
  4. ヘマトクリット:一定量の血液中の、赤血球の割合のことです。

生化学検査

血液を遠心分離機にかけ、有形成分(白血球、赤血球、血小板など)と液体成分(血清、血漿)に分離し、血清、血漿を分析します。血清、血漿には様々な酵素やホルモン、糖、蛋白など生命活動を維持するのに欠かせない物質が含まれます。
これらの物質は病態によって様々に変動するため、検査をする事で病気の診断や治療の判定、病状の経過観察などにかかせません。当院では生化学自動分析装置で検査結果は30分以内に報告できます。

主な項目

肝機能 総蛋白 / アルブミン / 総ピリルビン / 直接ピリルビン / ALP / AST / ALT / γ-GT / LD
腎機能 尿酸 / 尿素窒素 / クレアチニン
膵機能 アミラーゼ
糖尿 血糖値 / HbA1c
脂質 総コレステロール / 中性脂肪 / HDL / LDL
炎症・貧血 総コレステロール / 中性脂肪 / HDL / LDL
凝固 PT / APTT / Fib / Dダイマー

細菌ウイルス検査

インフルエンザウイルス、新型コロナウイルス、ノロウイルス、溶連菌、マイコプラズ、肺炎球菌、レジオネラを院内で検査し、新型コロナウイルスは遺伝子検査を行っています。

心電図検査

心電図は心臓の働きを調べる検査です。不整脈、狭心症、心筋梗塞や心肥大などがわかります。

ホルター心電図

不整脈や狭心症はいつ起こるかわからないため、短時間の検査では異常を発見できないこともあります。
そのため小さな心電図記録計を携帯して24時間の心電図を記録します。

肺機能検査

肺機能検査では肺活量や1秒間にどれだけ息を吐けるかを調べる検査です。
気管支喘息などの肺の病気の診断と重症度や治療効果、手術の際の麻酔方法の決定のために検査をします。

骨密度検査

骨密度を測定し、骨粗鬆症を診断します。
骨量は成長期に増加し30~40歳代で最大に達します。それ以降は年齢と共に減少していきます。
骨粗鬆症は特に閉経後の女性に多いですが、若い女性でも見られます。

超音波検査

循環器領域(心臓)、消化器領域(腹部)、産婦人科領域、表在(乳腺、甲状腺など)、血管など様々な部位の検査を行っています。

脳波検査

脳波は脳の機能的変化を調べる検査です。脳血管障害やてんかん、頭部外傷などの診断のために検査をします。

内視鏡/エコー検査

当院では検査専門のDrによる各種エコー検査、胃・大腸(上部・下部)内視鏡検査をおこなっております

胃カメラについて、口からの検査が難しい場合は、鼻からの検査も可能です。大腸内視鏡検査については、前処置も含め入院しての検査が可能です。不安の強い方には、眠った状態で検査をすることもできますのでご相談ください。